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2005年のJTF翻訳セミナー活動報告

第2回
開催日 2005年7月12日 セミナー: 14:00 〜 16:40
テーマ 「効率改善:ネット検索で翻訳の品質向上を目指そう」
講演者 安藤 進氏
技術翻訳者、青山学院大学・多摩美術大学講師
概要 『翻訳に役立つGoogle 活用テクニック』『Googleに聞け!英語の疑問を瞬時に解決』(丸善)など、翻訳のためのネット検索では第一人者として有名な安藤進氏が20年以上にわたる豊富な翻訳体験を語る。実際に検索エンジンを使用しながら、インターネットそのものを表現辞典として活用するための最新テクニックを紹介する。参加者からの質問に答えながら進めていく予定である。

⇒安藤氏の翻訳セミナーをDVDで受講できます

【講師略歴】
富士通研究所で機械翻訳システムの研究開発に参加。
その後、(株)十印で翻訳部部長、言語研究所参事を歴任。
現在はフリーで活動。また青山学院大学理工学部と多摩美術大学で非常勤講師も勤める。
【著書】
・『翻訳に役立つGoogle 活用テクニック』丸善
・『Googleに聞け!英語の疑問を瞬時に解決』丸善
・『技術翻訳者のためのインターネット活用法』丸善
【訳書】
・『JavaScriptプログラミング』
・『Webセキュリティ&コマース』
・『TCP/IPネットワーク管理』 以上、オライリー社

2005年度 第2回JTF翻訳セミナー報告

 翻訳者でGoogleを知らない人は、今やいないだろう。困った時のGoogle頼み、よくわからない単語やフレーズが出てくると、Googleで用例を探して意味を確認している人が多いのではないか。本セミナーでは、『翻訳に役立つGoogle活用テクニック』『Googleに聞け! 英語の疑問を瞬時に解決』その他の著者である安藤氏が、Googleの新しい機能を紹介するとともに、効率の良い検索方法、「Googleなど当てにならない」と言われた場合の対応などGoogle活用の奥義を、実際にパソコンを操作しながら説明した。

Googleの計算機能:
「1ページを仮に1秒で読むと、80億ページを読むのに何年かかる?」「華氏911は摂氏何度?」 いずれも電卓では難しい計算だが、Googleに追加された計算機能を使うと、簡単に答えが出るという。それぞれ、検索欄に「8000000000second=?year」「911fahrenheit=?celsius」と入力して検索ボタンを押すだけである。安藤氏がいろいろ試した結果、後者は「911F=?c」としても答えが出るそうだ。ところで、この80億ページというのは、現在Googleが参照しているウェブサイトの総ページ数であるが、昨年の安藤氏のセミナーでは40億ページという話であった。インターネットの増殖ぶりがうかがわれる数字である。

Google検索の実際:
「advanced replacement」とはどういう意味? 「バレンタインデー」は"Valentine's Day"か、"St.Valentine's Day"か? 「東京ビッグサイト」は"Tokyo Big site"か、"Tokyo Big Sight"か? など英和・和英翻訳で遭遇した困った事例について、実際にGoogleを使って解決していく手順が実戦的に示された。ちなみに「advanced replacement」は、「先進的な交換」ではない。故障の際、メーカーが「先に」代替え品をユーザーに送り、後でユーザーが故障した製品をメーカーに送って修理をしてもらうシステム、つまり「先出し交換サービス」とでも言うべきものであることがGoogle検索により判明した。

 参加者からは、そんなに苦労してGoogleで探さなくても、単語の意味をよく考えれば、そのような訳は自明ではないか、という意見も出た。確かにそうかもしれないし、それが理想であろう。しかしそうでない人が多いのが現実ではないだろうか。

 効率的な検索のためには、さまざまなテクニックが威力を発揮する。たとえばダブルコーテーションを使ってフレーズを固めて指定する。うまく行かなければ外して検索条件を弛める。OR記号を使って、動詞の各種活用形を含めた指定をする。+記号(完全一致で検索)−記号(検索対象から除外する)を活用する。イメージ検索を行うなど。詳細は安藤氏の著書を参照して欲しい。

 ショートカットキーの活用も、検索のスピードアップに寄与するだろう。あまり知られていないが、検索結果のリストが出ている状態で、[Shift]キーを押したまま開きたいサイトのリンクをクリックすると、別画面が立ち上がって目的のサイトが表示される。このサイトが役に立たなかった場合、この画面を消して元のリスト画面にすぐ戻ることができる。

Googleが目に入らぬか:
Google検索の問題点として「玉石混交」がある。つまり、きわめて有用なサイトがある反面、ろくでもないサイトも多い。いくら用例が多いといっても、このようなサイトも含んでいるのだ。このため、Googleなど当てにならん、いうクライアントもいる。このような場合、安藤氏は、書籍テキストのみが対象となる書籍検索(http://print.google.com/)を使うという。それでも納得してくれない場合は、論文検索(http//scholor.google.com/)を使う。ここで用例が十分に見つかると、さすがのクライアントも文句が言えなくなるそうだ。かくして「どうだ、まいったか、Googleが目に入らぬか!」と安藤氏は胸を張る。

 セミナー会場はほぼ満席で熱気があり、Google検索に対する関心の強さが感じられた。2時間40分という時間であったが、参加者に問いかけその問題を実際にGoogleで解決していくという進行だったので、あっという間に時が過ぎた。翻訳者にとってGoogleはもはや当たり前、テクニックを駆使して効率的な検索を心がける必要性を痛感したセミナーだった。

報告者:川西 眞(個人翻訳者) 


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